以下のように新潟代数セミナーを行います。
2講演あります。皆様のご参加をお待ちしております。

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日時:2018年10月26日(金) 16:45〜18:15

場所:新潟大学理学部B棟301室(通常と場所が異なります)

講演者: 深澤 知(山形大学)

タイトル: Galois points for double-Frobenius nonclassical curves

アブストラクト:
本講演では, Herivelto Borges氏と講演者の共同研究により,
double-Frobenius nonclassical平面曲線のガロア点配置が確定されたことを報告する.
そのため講演の大半は, ガロア点とFrobenius nonclassical平面曲線の解説に当てる.
射影平面内の曲線Cに対して, 点Pからの射影による関数体の拡大がガロア拡大であるとき,
PをCに対する"ガロア点"という(吉原, 1996).
「与えられた平面曲線に対してガロア点配置を確定せよ」という問題は,
自己同型群が自明といった条件がない限り, 一般的にも具体的な曲線に対しても難しい.
有限体Fq上定義された平面曲線がFrobeninus nonclassicalであるとは,
各点Qに対してFrobenius写像の像Q^qが接線T_QC上にあるときを言う(Stohr-Voloch,1986).
Borgesは2009年に, 2つのqべき(q^n, q^m)に関してFrobenius nonclassicalである
"doubule-Frobenius nonclassical"平面曲線の定義方程式を確定した.
この曲線は定義方程式からPGL(3, Fq)を自己同型群(の部分群)にもつことが容易にわかるほか,
有理点を多くもつといった良い性質をもつ.
Giulietti, KorchmarosとTimpanellaは (q^3, q)-Frobenius nonclassical曲線に相当する
Dickson-Guralnick-Zieve曲線に関する全自己同型群やp-ランクについて整理し,
その結果を2018年5月にarXivに公開した.
(DGZ曲線はGuralnickとZieveの自己同型群研究に現れていたようであるが,
論文の形にはされていなかった.)
このDGZ曲線について「ガロア点とFq有理点が一致する」ことを
講演者が指摘したことを発端にBorges氏との共同研究が始まり,
(q^3, q^2)-Frobenius nonclassical曲線についても同様の結果が成り立つこと,
および他のケースについてはガロア点が存在しないことをその共同研究によって明らかにした.
2014年に講演者は「ガロア点と有理点が一致する平面曲線はHermitian, Klein quartic,
Ballico-Hefez曲線に限られるか?」という問題を提出しているが,
上記2つの例はそれの反例となっているため, この問題が修正されたことにもなる.
ガロア点とFrobenius nonclassicalityとの関係を調べることで,
これまでの正標数ガロア点に関するいくつかの結果が見通し良くなることも説明したい.

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講演後、懇親会を行います。参加予定の方は
hoshi @ math.sc.niigata-u.ac.jp
(星)までお知らせ頂きますよう、お願いします。

東京方面からお越しの方は、
11:40東京発の上越新幹線に乗って頂ければ間に合います。
東京--(上越新幹線)--新潟--(JR越後線)--新潟大学前

新潟大学理学部は五十嵐キャンパスにあります。
五十嵐キャンパスへの交通アクセス・キャンパスマップは
以下をご覧ください(理学部棟は中央のN1の建物です):
http://www.niigata-u.ac.jp/university/map/ikarashi/

新潟代数セミナーのWeb page:
http://mathweb.sc.niigata-u.ac.jp/~hoshi/NiigataAlgebraSeminar-j.html

世話人:小島秀雄、高橋剛、星明考
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