花 花 花 花
おもに新潟市西区近辺の花の写真を集めました。
春は花夏はほととぎす秋は月冬は雪さえてすずしかりけり 道元
形見とて何残すらむ春は花夏はほととぎす秋はもみぢ葉 良寛
花鳥(はなとり)のため身をはふらかし,よろづのことおこたりがちなる人のありさまほど,
あはれにゆかしきものはあらじ。
蕪村
この世には忘れぬ春のおもかげよ朧月夜の花の光に
式子内親王
4月の花
散る桜 残る桜も 散る桜 良寛
さくらさくらさくさくらちるさくら 山頭火
盃に春の涙を注ぎけるむかしに似たる旅のまとゐに
はかなくて過ぎにしかたをかぞふれば花にも思ふ春ぞ経にける 後白河天皇第三皇女 式子内親王
5月の花
桜花夢かうつつか白雲の絶えてつねなき峰の春風 藤原家隆朝臣
八重にほふ軒端の桜うつろひぬ風よりさきに訪ふ人もがな 式子内親王
花ぐもりのいちにち石をきざむばかりなり 山頭火
6月の花
うの花のにおう垣根に ほととぎす 早もきなきて 忍び音もらす 夏は来ぬ
佐々木信綱
郭公まだうちとけぬ忍音は来ぬ人を待つわれのみぞ聞く
郭公鳴きつつ出づるあしひきのやまとなでしこ咲きにけらしも
バ ラ (新潟市)
7月の花
卯の花の散るのぼり路は小鳥らの声もまじらふ渦若葉風 山本友一
道隈に山百合の花咲きゐたる見しより燦と夏は薫りぬ 石川恭子
いなびかり みなぎり来れば わが百合の 花はうごかずましろく怒れり 宮沢賢治
8月の花
向日葵のあたり小暗き日のさかり人は立つべし生に堪へつつ 雨宮雅子
八月は千万の死のたましずめ夾竹桃重し満開の花 山田 あき
夏と秋とゆきかふ空のかよひぢはかたへすずしき風や吹くくらむ
9月の花
ほのかにも風は吹かなん花薄むすぼほれつつ濡るるとも
秋はただものをこそ思へ露かかる萩の上吹く風につけても
新古今和歌集
10月の花
津の国の難波の春は夢なれや蘆の枯葉に風わたるなり
心なき身にもあはれは知られけり鴫立つ沢の秋の夕暮れ 西行
11月の花
しぐるるや田のあらかぶの黒む程 芭蕉
天地の間にほろと時雨かな 高濱虚子
与謝野晶子
形見とて何残すらむ春は花夏はほととぎす秋はもみじ葉 良寛
2月の花
水仙の蕾のしずむ眼の清くみどり児が知恵をふかめゐる冬 春日井 健
3月の花
岩そそく垂水の上のさ蕨の萌え出づる春になりにけるかな 志貴皇子