尾 瀬 2004 夏
1984年夏に最初に尾瀬を訪れて以来すっかりとりこになってしまいほぼ毎年訪れている。
ここにはどのコースをたどっても最低でも1時間歩かなければ入れない。また,指定されている場所以外に
山小屋はなく,人間に踏み荒らされていない自然が残されている。尾瀬と他の地域との一番大きな違いは
家がないことである。人間の生活の場がないことである。
尾瀬の中を流れる小川の自然のままの姿,そこに棲む岩魚の何と気持ちよさそうに泳いでいることよ。
84年のときの感動はいまだに新鮮で,また,訪問の度に新しい発見と感動がある。
あのときには奥只見から沼山峠を越えて大江湿原に入った。原生林に囲まれ,あたり一面日光キスゲの
満開のときで地上の世界とは思えないほどであった。
今回は 大清水 → 沼 → 燧ヶ岳 → 見晴らし十字路
→ 山の鼻 → 鳩待峠 のコースをたどる。
予定はもう一泊して三条の滝を見て沼山峠に戻り,奥只見経由で帰る予定であったが,
雨のため下山した。今回初めてデジカメで撮った。
一ノ瀬休憩所 ブナの緑 峠への途中 峠下から見た沼
大清水から一ノ瀬休憩所まで広い道を2時間弱歩く。道端ではいろいろな蝶に出会った。
その後山道に入り三平峠を越えて尾瀬沼へ。山また山の深い山の中である。
分け入っても 分け入っても 青い山 (山頭火)
ブナの緑が心にしみる。
峠を越えてすこし歩くと突然現れる尾瀬沼に歓声。
峠下から長蔵小屋までの間から見た沼と燧ヶ岳 長蔵小屋からのまわりの景色
尾瀬沼の思い出は多い。
早朝小鳥たちの鳴き声で目覚め,やわらかな朝靄につつまれた沼の神秘的美しさ。
突然の雷雨で真夏なのに雹が降ったこともあり,その後晴れ渡ったときの夕日に包まれた
沼の美しさ。
沼尻の休憩場から眺めたキラキラと光り輝いていた沼。
燧ヶ岳頂上への途中,ミノブチ岳から見下ろしたときの沼
早朝長蔵小屋から見た燧ヶ岳 長英新道 リンドウの花
燧ヶ岳登山:沼の長蔵小屋を7:30に出発,長英新道をたどる。
初めは晴れていたがだんだん雲が出てきた。もうリンドウの花が咲き始めようとしている。
10:30に柴安ぐら頂上にたどり着く,少しハイペースであった。頂上は深い霧に包まれ,何も見えない。
以前乾燥した夏の日富士山が見えたこともあった。
下山の見晴らし新道 尾瀬ヶ原 原と木道と燧ヶ岳 池塘 至仏山
見晴らし十字路へ下り,山の鼻へ。うんざりするほど長い下り,
しかも大きな岩がゴロゴロしていて高低差もありかなり注意を要する。平地に着いたときは
心身ともにくたくた。尾瀬ヶ原を歩いて山の鼻の小屋へ。
池塘の中の尾瀬こうほねは白い花をつけていた。
翌日鳩待峠へ出る,至仏山がくっきりと見えた。